第九

12月の「第九」公演のための練習が6月から始まった。
月に3〜4回ずつ半年練習して本番になる。

指揮者とソリストやオーケストラと合わせるのは本当に直前になってからで、
それまでは3人のプロの指導者が練習にあたる。

ベートーベンの第九は一度は歌ってみたいと思っていた。
そう思う人はやはり多くて、第九の合唱団は大人気なのだという。


ただ、私の歌の先生はドイツ歌曲は教えてくれない。
第九も難しいよー、といい顔はしなかった。
なんといっても発音が難しい。
イタリア語はローマ字読みでもなんとかなるけれど、
ドイツ語は母音の種類も色々あって深くて発音しづらくて音に乗せにくい。


ソプラノのパートはちょっと気が触れたかと思うような高音が続く。
高音でずっと何かわめいている頭の変な女の集団のようだ。
もう、「意味の理解」なんてどうでもよくなる。
「発音記号」を音声に変換するのもまどろっこしくなって、
カタカナ書きに頼る。ホントはいけないんだけれど。


意味も何も考えずにひたすら音を追っていくと、お経みたいに感じる。不思議。

  wo dein sanfter Flügel weilt.
  ヴォ ダイン ザンフテル フリューゲル ヴァイルト.
  あなたの柔らかい翼の憩うところ

これが「菩提薩埵 〜〜〜  菩提薩婆訶」
    ぼだいさった    ぼじそわか
と般若心経に聞こえてくるのだ。


いけない、いけない・・・。

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