明烏六花曙

うかうかしているうちに、梅雨は明け、
義太夫の浴衣会も無事終わり、8月になった。

1月に向けて義太夫の新課題「明烏六花曙(あけがらすゆきのあけぼの)」に取り組む。
師匠に無理を言って「明烏六花曙」をやることにしたのだけれど、
師匠としてもこれを弟子に教えるのは初めてだそうだ。


女郎が女郎屋の主に雪の中、庭木に括り付けられてなぶられる、「雪責め」が眼目。
そこに女郎に横恋慕する手代やら手代に横恋慕する遣り手婆やらが出て来て、
終いに、チャリ場となる。
手代は、女郎を自分のものにしようとやにさがっているうちに、
金も軸物も持って恋人と一緒に逃げられてしまう。
あははは、バカな男だね、と手代のバカさ加減に笑うという話し。

菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)、
仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)、
義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)の三大名作をはじめ、
時代物、世話物の名作は山ほどあるのに、なんでこれやるの?と。

義理と人情の板挟み的な人間の心の機微を歌い上げるのもいいけれど、
何かこう、あっけらかんとした馬鹿っぽい話しを、あっけらかんと語りたい気分。

聞いた人が泣くわけでも、感心するわけでも、反省するわけでもないけれど、
あははは、バカだね〜、と笑ってしまいたいなあ、と。


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