忖度社会

海辺の街の友人の家に小学校時代の友だちが集まったのだけれど、
それぞれに家庭を持ったり、持たなかったり、同じ年月を重ねて、
孫のある人もいて、「孫バナシするようになったのかあー」と、
感慨にふける。

息子のある人、娘のある人、その息子に嫁のある人、息子がバツイチの人、
嫁に出した娘のある人、嫁に行かぬ娘のある人。

今回は女ばかりが集まって、言いたい事言い合って、気楽に愚痴が出る。


私は娘を持たないので、長男の嫁さんとのうっすらとした距離感に戸惑いがある、
ということを話す。
お嫁ちゃんはすごく良くできた子で安心だし感謝してるけど、
自分の娘だったらもっと遠慮なく言ってしまうかもしれない事も、
グググっと我慢して言わずにおく、ということもある。
キャリアを積みたいのもわかるけど、子ども産むなら早い方がいいよ、とは言えない。
「それは自分の娘に対しても同じよー」娘をもつ人が言う。
本音は言えない、言わぬが花、なのよね。


あああ、昔の様に遠慮のない親戚のおばちゃんが独身の身内をつかまえて、
「あんた、さっさと結婚しないと行き遅れるよー」と言ったり、
結婚したら結婚したで
「さっさと子ども作った方がいいよー。
 40過ぎて早く生んどきゃ良かったって思っても遅いよー」
と、情け容赦なく、言葉の爆弾を振りまくことなどなくなって、

なんか、表面はみんなお利口でよそよそしい。


言葉爆弾のおばちゃんがいいと言うわけではないし、
私だって、そういうおばちゃんをデリカシーのないウルサい奴めと思っていた。
生めない事情、大人の事情、人に気安く語れない事情、あるかもしれず、ないかもしれず、
それはわかる。
だからその辺、こちらも当たらず障らず。
疲れることこの上ない。


美人に美人と言っても、ブスにブスと言っても、
セクハラ、パラハラ。
出産など個人の性に関することなど、口に出すのも、もっての他だという風潮。

ああ、しちめんどくさい、キュウクツだ、と思う。


こういうのを忖度社会というのだよ。

相手を傷つけまい傷つけまいとして、いつのまにか自分が傷ついているのだよ。

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海辺の街にて

新幹線に乗って小学校時代の友人の家に出掛けた。
「ただ今富士山に一番近い所を走っております」などと車掌さんのアナウンスがあって、
おお、そうか、と写真を撮る。

富士山2
絵に描いたような富士山。山々は緑が綺麗だ。
いい季節。

8年前に好み通りに新築してからのべ1000人が訪れたという家にて、
出張寿司パフォーマンス。寿司屋の大将が駿河湾の生シラスやら、素揚げの桜えびやら、
冷凍でない鰹、鮪。
寿司パフォーマンス 磯自慢
(寿司屋の大将)

贅沢だあー。


観光地の着物

京都、金沢、浅草、この3カ所で、
私も、海外からの観光客がレンタル着物で闊歩している姿を目にした。
日本全国、他の観光地でもきっとレンタル着物屋さんが繁盛しているのだろう。

人目でわかるソレを着た方々はかなり多勢いて、観光地がその原色であふれ返っている。
皆さん自撮りをしたりして楽しそうだ。

アジア系の方が多いのは、
アジア系の旅行社がレンタル着物店と提携しているのかもしれない。
欧米人にはサイズ的に無理があるのか、欧米系の方が着ているのは、あまり多くはない。
でも、興味がないわけではなく、
部屋着やお土産にするために出来合いのものを買ったりする。

着ている人の言葉を聞くと、日本人だとわかってびっくりすることもある。
え、日本人がこれを着るのかなあ、という着物なので、驚いてしまうのだ。

どれも同じようなポリエステル地に原色の大きな和柄、
帯は半巾帯で飾り結びにしている。
浴衣のようなペラペラの色柄で、冬は寒そう、夏は暑そう。
私の目にはどうにもへんてこりんに見える。
本来の日本の色柄の良さからは程遠い、
似て非なるもの、に見えるのだ。

男性の場合は黒、紺、茶、臙脂、など濃い色のアンサンブルだから、
そんなにおかしくはない、でも、何と言うか、お正月の若旦那みたいだ。


最近は浴衣の柄も大きくなった。
子どもや成人式用の写真館のチェーン店でレンタルされる着物も柄が派手で大きい。

そんなにハッキリクッキリデッカくしなければ見えないわけでもないだろうに、
どうにも騒がしく落ち着かない色柄でまことに品がない、
とは思うけれど、わかりやすさ、と取っ付きやすさ、を求めるとこうなる、
ということなのだろうか・・・。

メモ7

日常的に毎日着物を着てその写真をUPしていた頃は
人に見られることが仕事であったから、
綺麗とか面白いとか珍しいとか、とにかくキャッチーであることが前提だった。

だから「許されるコスプレ」。
派手で目立つか、地味で粋か、どちらかをねらう。
人の目を引くのが大事。

ただ、それを続けると、自分がだんだん玄人(くろうと)になっていくのがわかった。
それはプロになることだから、本来は良い事のはずだけれど、
私にはそれが「卑しい事」に思えてきた。

計算の上に成り立つことが品のないことに思えてきたのだ。


簡単に言えば趣味が変わった、とも言える。
今はTPPO(タイム・プレイス・パーソン・オケージョン)に見合った、
奇をてらわなくても本当に普遍的に「良い」「好き」と思える着物を着たい。


メモ6

ミカンの花
今はミカンの花の季節でしょうか。
私が6才から18才まで暮らした街は、
ミカン色に色づくミカンの山はすぐ側に見えたのに、
ミカンの花の記憶もミカンの花の香りの記憶もありません。



人から自分がどのように見えるのか、というのはとても大事なことだと思います。

人は見た目が100%。

自己演出、というのでしょうか。
こうありたい自分を演出する、ということでしょうか。
こうでない自分もいるけれど、今はこうありたい自分、
というのを着るもので自在に演出できるのは楽しい。
安易な方法かもしれませんけれど。
そういう意味で、着物をコーディネートして写真に撮ってはUPしていた頃は楽しかった。
日常に許されるコスプレとして。

そうやって何パターンも着ていると、
自分の価値観や価値基準も次第にわかってくるのです。
着るもので価値基準のシュミレーションができる。
お手軽だけれど、案外深いのです。
頭の中身や心の中身もにじみ出てくるのです。

日常に着物を着るということがなくなって、
着物を着るのは「こういう時」と決まってくると、
また私自身の価値基準も変わってくるのです。
面白い。

そうやって自分自身の変遷を見てくると、
自分が何を大切に思っているかが、よくわかります。


メモ5

同じ漫画「ドッポたち」小泉吉宏
「二人の女の子が、『見えない者の存在はないものとして扱う』
 ということについて話しながら歩いている。
 二人の側にはヘビがいるけれど二人は話しに夢中で気が付かない。
 ふっと足元のヘビを見て、二人一緒に「きゃあー!」と叫んで逃げて行く。」


え、ヘビが気持ち悪いって。え、その存在が気持ち悪いの?
ヘビはいつも通りヘビの格好をしてそこにいただけだよ。
ヘビに失礼じゃないか!
うーむ。
なんか納得できん。

メモ4

今日の読売新聞の漫画「ドッポたち」小泉吉宏
ちょっといい言葉
「雲は重くなってくると
 雨を降らせて身を軽くするんだ

 ボクたちは心が重くなると
 涙を流して軽くするんだ」


メモ3

例えば好意をもって付き合った男に実は女がいるとして、
「キイっ!悔しいっ!」と言ってその女を殺したとしても、
男が「あ、ごめんごめん、君の方が好きだったんだ、
目が覚めたよ。殺してくれてありがとう。」
なんて言って、二人は末永く仲良く暮らしました、めでたしめでたし、
なんてことになるわけないのに、なんで殺したりするんだろう?

例えばストーカー行為は、近づきたい相手を、
増々自分から遠ざけてしまうのに、
なんで歯止めがきかないのだろう?

自分を愛してくれない人は嫌い。
自分の愛の邪魔になる人は嫌い。
そう、その通りなんだけどね。
傷つけたり、殺したり、それで気が済むのだろうか?
誰も幸せにならないのにね。
「キイっ!」って思っちゃった人はどうしたらいいのだろうか?

メモ2

お座敷に出る芸者は、猫をしょったら引退、というのだそうだ。

猫のように丸まった背になる、つまり、
お座敷でお客様の相手をするにはもう無理がある程年をとったら、
引退した方がいい、ということ。

「正直にやめた方がいいよって言ってくれるのはアンタしかいないから、
 私がみっともなくなる前に、そう言ってちょうだいね。」
なんて常々そう馴染みの旦那に頼んでおいた芸者に、
その旦那が「お前もうそろそろお座敷に出るのはやめた方がいいんじゃないか。」
と言ってあげたら「何言ってんのよ、あたしゃまだ若い。」と怒られたそうで。

そうなる前に自分で引き際を決めておかないといけない、
というのは誰しも思う事だけれど、
実際その立場になると、判断能力の低下のせいか、自分可愛さのせいか、
引き際が綺麗な人はあまりいない。

メモ1

本は本屋で買うに限る、とどこかに書いてあった。
つい欲しい本をネット注文してしまう。
他にも商品情報をネット検索すると、
その後PCでお薦めされる本や品物の傾向が偏るからだという。
自分が自分自身の既存の傾向の中で小さくまとまってしまう、
ということらしい。

実際に自分が足を運ばないと、
思いもよらなかったモノやモノゴトと出会うことは難しい。
自分の目と手でびっくりしながら確かめてみないとわからないのだ。

思いもよらないものと出会える喜び。
思いもよらない見方考え方や感じ方を知って自分で決めていた殻や限界を越える、
という楽しさ。

錆び付きかけた自分を少し若返らせてくれるかもしれない。


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